なぜ逆張りはだめなのか?相場で生き残りたいなら順張りすべき3つの理由

トレード

今回はトレードにおいて逆張りはダメという話です。もし相場で生き残りたいのであればなら、逆張りしてはいけない理由もあわせて紹介していきましょう。

順張りと逆張りの定義

チャート

順張りと逆張りは人によって言葉の意味合いが全く異なるため、まずは用語の統一からはじめましょう。

順張りとは、投資対象が上昇している(または下落している)最中に、投資対象をロングする(またはショートする)ことです。

株式であれば株価が上昇途中にある銘柄を買い、為替であればドル円が下落し円高が進んでいるときにドル円を売りから入ることにあたります。

一方、逆張りとは、投資対象が上昇している(または下落している)最中に、投資対象をショートする(またはロングする)ことです。

株式であれば株価が下落途中にある銘柄について株価の動きが反転することを期待して買い、為替であればドル円が下落し円高が進んでいるときに円安への反転を見込んでドル円を買いから入ることにあたります。

順張りと逆張り、どちらを選ぶべきなのかは投資初心者から中級者の方にとって興味のあるポイントでしょう。筆者もこれまで多くのトレードを行い、様々な失敗を重ねてきましたが、いまなら取引は順張りすべきと自信を持って断言することができます。

この理由を順を追って見ていきましょう。

日本人は逆張り、外向人は順張りが多い

様々な考え方

日本人は逆張りする人が多いということを聞いたことがあるかもしれません。

マーケットの動きをよく見ていると感じるでしょうが、東京時間とロンドン時間/ニューヨーク時間を比べると、明らかに価格の動きの傾向が異なります。これは単に市場の参加者が異なるというからではなく、市場参加者の考え方の違いが投資行動の違いとして現れていると考えられています。

日本人の逆張り思考の根底にあるのは、平均からの乖離はいずれ解消されるだろうという考え方です。

かつては株価が2,000円台を維持していた銘柄の株価が下落し、中期の移動平均線を割り込んで1,700円近辺をうろうろしているのを見ていると、「いずれ元の2,000円台に戻るだろう」と考えてしまい、買いに入ることが典型的な逆張りトレードです。

何らかのファンダメンタル指標をもとに確信を持って株価が上昇する、と考えているなら問題はありません。しかし、多くの人はあまり深く考えずに過去の株価のみをもとに、このような下落銘柄を掴んでしまうことがよくあります。

正直、私も昔はそのような論理的でない甘い考えでのエントリーをかなりやってしまっていました。

先の例で言えば、「よしやった!1,700円でいいところで買えたぞ!」と最初は思うのですが、その後も株価は数週間以上ずるずると下落し、気づけば株価は1,400円台、ナンピンを繰り返した結果、塩漬けとなってしまうというのは、本当に笑えないあるあるです。同じようなことを経験した方も多いのではないでしょうか?

実は、「いずれ元の水準に戻る」「いずれ平均に戻る」というのは誤ったチャートの捉え方であり、よく考えてみれば何の根拠もない幻想に囚われてしまっているのです。

それに比べると、外国人は比較的素直に順張りするという傾向があるようです。もしかすると、その根底にあるのは、日本人と異なり平均から秀でている・劣っていることを個性として尊重し、良いところを伸ばすという考え方があるからなのかもしれません。

いずれにしろ、日本人には逆張りしやすい傾向がいくらか見られ、私たちが投資系インフルエンサーから得ている情報にもある程度「逆張りバイアス」があることに注意が必要です。

逆張りの失敗例

典型的な逆張りの失敗例を見ていきましょう。

まずはこちらの日足チャートをご覧ください。2022年2月後半以降を隠しています。

WTI原油チャート

逆張りトレーダーが見るであろう反転ポイントとエントリーポイントを棒線と星印でマークをつけてみました。

このチャートを見て、2022年2月から3月にかけて、はたしてそれまでと同じように逆張りショートでエントリーしても問題ないのでしょうか?

隠している部分のチャートの中身を見てみましょう。

WTI原油チャート

それまではある程度のところで反転していた価格が予想を反して高騰し、もしそれまでと同様にショートしていれば完全に焼かれていました。

これは典型的な逆張りショートの失敗例です。逆指値を入れていれば少額の損失に限定され、そうでなければロスカットをくらうことになっていたことでしょう。

ちなみにこちらで出したチャートは実在するものであり、2021〜2022年のWTI原油CFDチャートです。

逆張りをしてはいけない理由

なぜなぜ

なぜ逆張りをしてはいけないか、その理由を見ていきましょう。

①含み損に耐えなければならない

逆張りのひとつめの問題とは、発生する含み損に耐える必要があるということです。

逆張りはトレンドに逆らうトレードですから、トレンド転換点をドンピシャで当てたときを除けば、エントリー時点からほぼ確実に含み損が発生します。

すぐにトレンド転換し価格の動きが反転すれば、エントリーから間もなく含み損は解消されます。逆に言えば、反転するまで含み損はどんどん膨らみ続けます。

逆張りはトレンドの転換を予想する手法ですが、どこでトレンド転換するかについて明確な根拠に欠けることが多く、どこまで含み損に耐えなければならないかは予想しにくいのです。

含み損は人間のトレード心理に大きく影響します。仮に大きなチャンスであっても大きな含み損が解消されたという安心感から、利益がほとんど出ていないトントンくらいのポイントでポジション解消してしまうことにつながります。

利益を伸ばせないトレードは、損切り貧乏から無理したトレードにより大きな損失へ繋がり、結果的に長期でトレードを続けていくことが難しくなるのです。

②ナンピンや塩漬けの原因となる

ふたつめの問題は、ナンピンや塩漬けの原因となることです。

株式トレードであれば、逆張りで買った後に株価がさらに下落した場合、「売られすぎている」と考えて買ったにもかかわらず、さらに株価が下がりますから、自然と「ナンピン買い」につながります。

これは大きな問題です。

なぜなら、トレードにおいては資金をリターンの高い資産に投下し、得られた利益をまた別のトレードへ回すべきであるにもかかわらず、価格がさらに下落している資産を買い増すことになるため、投資の資金効率が大きく低下します。

過去の日本株の例であれば、バブル崩壊、ITバブル崩壊、新興市場バブル崩壊など、「さすがに売られすぎだろう」と誰もが思う水準からさらに半分、5分の1、10分の1と投げ売りされる厳しい時代もありました。

バブル崩壊ほどでなくても、株価がジリジリ下落していく局面では多くの投資家が現物の含み損を抱え、または多額の信用買残が生じることで需給の悪化が生じ、テクニカル的に上方への抵抗線ができてしまい、含み損益がトントンになるまでかなり時間を要します。

こうなるといよいよ損切りすることも大きく躊躇われることになってきます。そうして、結果的に塩漬けとなってしまうのです。

結果的に、塩漬け銘柄についても含み損が解消されたらすぐポジション解消というトレードになりがちで、資金効率が非常に悪くなります。

③リスクに対して得られるリターンが少ない

最後の問題点は、リスクに対して得られるリターンが少ないということです。

相場格言・経験則に「半値戻し」という言葉があります。

半値戻しとは、相場が下落した後、反転して戻りに転じた際、下げ幅に対して半分程度まで戻ることを言います。

実際は短期間で半値まで戻す割合はそれほど多くなく、体感的には高くても3割程度の印象です。

何を言わんとしているかというと、半値戻しを狙った逆張りは、リターンがかなり限定されるということです。

もし順張りでポジションをとっていれば、レンジをブレイクした後の上昇は、必ずここでとまるという天井がありませんから、大きく利益を伸ばすことができます。下落しはじめるまでは上昇しているとも言うことができます。

株式であれば株価が2倍に成長することは珍しくありませんし、ときには株価が10倍(俗に言うテンバガー)に達することもあります。

狙えテンバガー!2倍株とは異なる、10倍株の選び方
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順張りと逆張りは一見するとリスクやリターンが対称的に思えますが、実は逆張りはリターンが限定されているのです。

そのため同じリスクをとるのであれば、順張りの方が最大リターンが高くなることを期待できます。

まとめ

成功

トレードではついつい逆張りでポジションをとりたくなりますが、実はいくつかの問題点があります。順張りと比べてもリターンが限定的であることから、逆張りトレードはおすすめできません。

皆様にはぜひ逆張りトレードから脱却していただき、資産を大きく築くことに少しでもお役に立つことができると幸いです。