目指せ1,000万円!資産を形成するための具体的なステップ

マネー論

将来や老後に向け、資産を形成したい──。

サラリーマンはもちろん自営業や主婦、学生の方など、誰もが人生は一度で考えていることだと思います。一般的に、それなりの資産形成を目指す際の目標として「資産額1,000万円」というものがあります。

この記事では、実際に脱サラして専業トレーダーになった私が資産1,000万円を築くためのステップを語ってみます。

まずは目標を明確にしよう

何事もそうですが、目標とその達成時期を決めることがまず第一歩です。

お金はいくらあっても困らないので「できるだけ増やす」といった漠然な目標をたてがちですが、具体的な金額がないのは目標を設定していないのと同じです。ここでは以下の目標を設定してみます。

  • 10年間で資産1,000万円をつくる

1,000万円というのは資産額が大台にのるということで、それなりに意味のある金額です。また、期間は長すぎず、短すぎず、きりのよい期間にしてみました。

重要な点は、資産を形成するにあたり投資は不可避ということです。それは資産の形成スピード、インフレによる現金価値の目減りなど様々な要素を考えれば、貯金のみに頼った資産形成は、わざわざ遠回りして切り立った崖を通っているようなもの。堅実に分散投資していれば、長期的には安定した資産増加が見込めます。

問題になるのが「投資したときのリターンをいくらで見積もるのか?」という点です。どのような仮定を置くのか、何に投資するかによりこの数値は全く異なってきます。ここでは米国の代表的な株価指数S&P500を参考にしてみましょう。2021年末時点でのS&P500はどのような動きだったのでしょうか?

SP500チャート
SP500リターン
S&P Dow Jones Indices S&P500ファクトシート(2021年末)より

ここでは保守的な見積もりのため、プライスリターン(配当除くで算出した指数リターン)を見てみると、2021年末まで10年間は下げている年もありながら、全体としては右肩上がりの傾向であることがわかります。ここ10年間でのS&P500のリターンは年率換算すると14.25%となります。将来のことはわかりませんし、どの時点から計測するかによっても変わってしまうものの、リターン5%という見積もりはおそらく高すぎることはないでしょう。

話を戻して毎月どれくらいの金額が必要か考えてみます。どのように計算しても良いのですが、無料で使える楽天証券の積立かんたんシミュレーションで計算してみます。

つみたてシミュレーション

つまり、年5%の投資リターンの仮定で、10年間で1,000万円の資産にするためには、毎月64,399円積み立てることが必要となります。

「月々積み立てる金額を変えてみるとどうなる?」「投資リターンがもっと高いとどうなる?」など様々なシミュレーションが可能ですので、もしご興味があればチェックしてみるとよいでしょう。

どのように毎月の投資額を捻出するか?

疑問

毎月必要な積み立て金額がわかったところで、どのようにこの金額を捻出するか考えてみましょう。

毎月7万円弱を投資するというのは人によって感じ方が異なるとは思いますが、決して小さい金額ではないと思います。家計や収入次第ではそれだけの金額を準備することが難しいという方もいるかもしれません。

しかし、普段の生活を見直してみると、実は投資に回すことができるお金を準備できるということがよくあるのです。

  1. 変動費の見直し
  2. 固定費の見直し
  3. 収入の見直し

これらを順番に見ていきましょう。

変動費の見直し

1点目は変動費の見直しです。変動費とは、使う量によって金額が徐々に変化していく費用です。

例えば、電気やガス、水道料金は使えば使うほど料金が増えるものの典型例です。不要な照明を消す、家に不在のときに冷暖房を消しておく、風呂の追い焚き時間を減らすなど、様々な方法が考えられます。今はスマホの通信料金で高速通信の容量追加が課金制となるものを使っていれば、この追加のパケット料金(今はギガが足りないとか言うらしいですね)も変動費と言えます。格安SIMへの切り替えは家計見直しの基本中の基本です。more...

なお変動費の見直しは、労力の割に大きな効果を得られないことも多く、次で紹介する固定費の見直しに本気で取り組みましょう。

固定費の見直し

2点目は固定費の見直しです。固定費とは、使う量によらず料金が一定のものです。

有名な固定費としては家賃や住宅ローン、自動車税、保険料などがあげれます。これから契約を考えている方は、本当に自分たちの生活に必要かよく検討しましょう。また、生活や環境の変化で必要なものが変わるため、都度見直しておきたいものです。more...

また、最近はサブスクリプション型のサービスが増えたこともあり、こちらも固定費として見直しましょう。例えば新聞の購読、NHK受信料(テレビを置いているなら払いましょう)などは多くの人が該当します。自宅で過ごす時間が増えたことで契約した動画配信サービス(Hulu、Netflix、U-NEXT、Amazon Prime)、YouTubeプレミアムなど、もし使っていないものや他のサービスで代用できるならば集約することで出費も減ります。

見直してみると、通うのを止めたのに支払っていた習い事の月謝、もう何年も行っていないジムの月会費、使っていなかった高額なクレジットカードの年会費など、様々なものが出てくることも。

固定費の見直しは効果が大きいため、定期的に見直したいところですね。プロのFP診断士に家計を見直してもらうことで、家計が大きく改善したという例が多々あります。more...

収入の見直し

3点目は収入の見直しです。

さすがに今のお給料が不満だから今すぐ転職せよ、とは言いません。ですが、同業の他社と比べて年収が低い場合などは、今の生活状況を踏まえて検討してもよいかもしれません。more...

また、学生や主婦の方、あるいはフルタイム後に時間のある方などは副業ないしは副収入を狙うこともよいでしょう。

副業や副収入はあくまでも投資以外の何らかの事業がよいです。副業・副収入といっても世の中には様々な方法があり、せどりや物販、ポイントサイトやアンケートサイト巡りなどは比較的誰でも取り組みやすいですね。地味ながら報酬が高いため治験ボランティアも人気です。more...

他にも、プログラミングが得意であれば新しいサービスの立ち上げなども考えれるでしょう。また、ゲームや楽器演奏、動画編集が得意であればYouTubeで広告収入を狙うという方法もあります。特に動画編集は需要が高く、少し勉強すれば自分で企画から編集までできるようになれるということで最近はやっていますね。more...

今ではフリーランス的な仕事としてIT関連に限らず様々な需要があり、クラウドソーシングなどのサービスを活用すればクライアントから直接依頼を受けて報酬を得ることも可能です。more...

くれぐれも本業に影響のない範囲で取り組みましょう。

仕組みやサービスをしっかり活用しよう

資産運用

積み立て投資を行うにあたり、NISA・つみたてNISA・iDeCoといった様々な税制優遇の仕組みを活用することが基本です。more...

証券会社によっては、保有資産額に応じたポイント付与、クレジットカードによる積み立てでポイントがたまるなどのサービスもありますから、積極的に活用していきたいですね。

また、サラリーマンなどで確定申告をしていない方は損している可能性があります。確定申告では、年末調整で控除できない費用を申告することで納めた税金が返ってくることがありますから、副業等による収入の申告と合わせてしっかり行いましょう。more...

まとめ

この記事では資産1,000万円を築くために必要な金額や、具体的なステップを紹介してみました。資産1,000万円はかなり高い目標に見えるかもしれませんが、少しずつコツコツ積み上げることで多くの人が達成できるものなのです。

皆さんには長期投資と向き合っていだたき、少しでも豊かな生活を送っていただきたいと願っております。