会社四季報は必要なのか?専業投資家が考える3つのメリット

マネー論

株式投資に会社四季報は必要なのか──。

既に投資をしている方も含めて、個別企業への株式投資を考えている方なら一度は湧く疑問だと思います。

ここでは会社四季報を10年以上読み込んできた筆者が、四季報について語ってみます。

会社四季報は企業を知る上で重要

私は、会社四季報は企業を知るきっかけとして、マストのアイテムだと考えています

私にとって四季報とは、RPGでいう「ひのきのぼう」のように冒険の最初に携えるものであり、「マスターソード」のように成長するために必要なものであり、「エクスカリバー」のような切り札でもあります。

少し例えがわかりにくいですかね...

私が株式投資をはじめて10年以上になりますが、その当初からずっと読んできたのが会社四季報であり、今でも欠かせないものとなっています。

中長期投資を行いながら短期トレードも行う私が、四季報の重要性について考えてみます。

会社四季報が重要だと考える理由

活字媒体の活用

企業の変化に気付ける

会社四季報の第一のメリットは、企業の変化に気付けるということです。

会社四季報は3月・6月・9月・12月の年4回刊行されており、基本的には第三金曜日に発売されます。

四季報を毎回目を通しておけば、少なくても四半期ごとにその企業のことをチェックすることができるということですね。

「年4回って多くない?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に読んでみれば3ヶ月で様々な変化があることに気づくことでしょう。

それまで行っていなかった新規事業が予想外に注目されることもありますし、当初の業績予想からの進捗率を見れば、投資活動や事業環境の変化に気付くきっかけになります。

個人投資家はどうしても大口投資家から比較して不利な点があります。それば大口投資家は運用会社等を介してアナリストを擁しており、数多くの企業訪問など様々な活動を通して、我々の一歩先を行くことがほとんどだからです。

個人投資家にとって、自分が注目している企業について、思わぬ好材料や見落としがないか継続的に見続けることが重要ですから、対象を絞り集中することで、大口投資家に負けないようにしたいところですね。

企業のサイトにも掲載されていない情報がある

読んだことがない方にはイメージしにくいかもしれませんが、公開情報では会社四季報でしか見ないような情報があります。

先に紹介した企業の変化とは、例えば新規事業や業績などがありますが、これらは基本的にはその企業のウェブサイトや、証券会社のページで出している情報(スクリーニングで得られるような情報もそうですが)としても掲載されています。

会社四季報以外にあまり見かけないような情報としては、例えば株主構成や当期・次期の業績見通し、企業やその事業の客観的な特色は、ホームページなどではまず掲載されていません。

株式投資は自分の資産を投じるものであり、リスクを伴うものである以上、投資判断にどう影響するかはさておき、投資対象となる企業の情報に目を通しておくことは非常に重要です。そういった観点で、「会社四季報」が提供するデータには意味があると言えるでしょう。

日本で上場している全ての企業と出会える

会社四季報が他のメディアや書籍と比較してもっとも差別化できている点は、上場しているすべての企業が掲載されているという点に尽きると思います。

簡単に言えば、会社四季報を最初から最後まで一冊分しっかり読めば、日本で上場している企業すべてを把握できるということです。

銘柄のリサーチでは、通常はその企業を深堀りしていったり、同業界の企業と比較するということを行います。

そのため、知る機会のない銘柄というのは、本当に存在します。

お恥ずかしい話ですが、10年以上四季報を読んできた私でも、毎年「こんな企業が日本にはあったのか...」と感じているところです。

投資家からすれば、まだ誰も注目していない有望銘柄に出会える、誰にでも平等なチャンスであるということで、投資初心者にも千載一遇のチャンスがあるかもしれませんね。

会社四季報の役割・使い方は変わってきた(と思う)

インターネットの活用

ここまで、会社四季報が重要だと語ってみましたが、その役割や重要性は変わってきたと思います。

会社四季報は「知らない企業に出会うためのアイテム」に特化しつつあるということです。

その背景として、インターネットの普及により、企業の決算や開示情報を誰でも迅速かつ容易に得られるようになったという点があります。

それまで、会社の開示情報をいち早く得られる方法は限られており、一般人は四季報を除けばテレビなどを通してかなり遅いタイミングで得られる情報に限られていました。逆に、人より早くそのような情報を得られたのは、借入先の銀行やリサーチを本業とするアナリストなど、ごく一部の人のみだったということですね。

そのため、投資信託などのファンドにおいても、銘柄のリサーチを徹底的に行い投資を行うアクティブファンドに優位性があった時期もあったと思います。

現在ではインターネットで企業名を検索すれば、大半の企業が検索に出てきて、事業内容や過去の決算をチェックできますよね。また適時開示のページを見れば決算だけでなく大量保有報告なども簡単に見ることができます。

そのため、そのような役割は会社四季報からインターネット媒体に移り変わったというのが正直なところです。

それでも上場するすべての企業を網羅する会社四季報を通して得られる情報は多いですし、今でもそれまで気にしていなかった企業との新たな出会いがあります。

そういった意味では、紙媒体の新聞がなくならないのと同じで、紙媒体の四季報を読み続ける意義は今後もあり続けるのかなと思っている次第です。

この記事では四季報の重要性について考察してきました。会社四季報を生かすことで、投資へ役立てることを通して皆さまの資産形成のお役に立つことができると幸いです。