2023年後半のマーケットプレビュー

人生論

各国の中央銀行が金融緩和引き締めに向かっている折、2023年上期は株式市場は大きく上昇しました。

金利が大幅に上昇している中、今後どのようにマーケットが動くかはとても気になるところですね。

この記事では、現在誰もが注目している材料やマーケットで直接観測できる指標をもとに、今後のマーケットの動きを考えてみます。

※当記事の情報をもとに投資を行い、発生した損失について当方では責任を負いません。

2023年上期のプレビューはどうだったか?

2023年、相場は今後どうなる?上昇も下落も材料豊富で難しい1年になることは避けられない
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  • 米国において中立金利として現在見込まれているものは高すぎ(将来インフレ期待を下げるためにFedはタカ派を演じていると見る)、そのため米国長期金利は既に頭打ち
  • 米国株は業績/景気調整により上期に下落・下期に反転上昇
  • 日本の金利は穏やかに上昇基調(金融政策正常化の可能性あり)
  • 日本の株式は円安や値上げの業績恩恵による上昇と海外市場・金融政策変化による下落の綱引きの中で上期は上昇、下期は下落
  • ドル円について上期は円高方向ただししばらく高止まり(ドル円上昇が始まった1ドル115円付近まで)、下期は円高方向への動きが進む。ただし米国利下げや日本利上げが発生した場合、円高方向へ急激に動き1ドル105円を下回る。
  • 欧州圏はロシアウクライナ情勢に加え、金融引き締めにより経済的に苦しく株価低調。金利上昇余地があるも通貨は大きく上昇しにくい。
  • 中国は不透明感が強く、その影響を受けやすいオーストラリアも読みにくい。ただ、年始から大きく悪化するケースは中国のバブル崩壊シナリオくらいではないか。
  • 中国以外の新興国は米ドル高が一転すれば株価・通貨ともに上昇

控え目に言って、年初のプレビューからだいぶかけ離れている。

特に米国の強い経済指標から株式市場が強気である。米国金利はじりじりと10年が上がっているにしろ利上げの折り込みはパウエル議長が主張するあと2回の利上げを全くと言ってもよいほど折りこまれていない。

ドルは軟化しているが、日銀の政策変更期待が剥がれたことから円はひたすら弱い。特にクロス円の上昇が顕著であり、インフレが止まらない英国との金利差からポンド円はどこまで上がるかわからない状況だ。

上期があたっていなかったが、2023年下期の見方を変えたわけではない

上期は調整局面と見ていましたが、株価はクレディスイスの件があった3月前半に押し目があったくらいで、指標は本当に強い。インフレも米国では粘着性のある指標もさすがに減速しており、利上げ上限が意識される展開には変わらない。

  • 米国において中立金利として現在見込まれているものは高すぎ(将来インフレ期待を下げるためにFedはタカ派を演じていると見る)、そのため米国長期金利は既に頭打ち
  • 米国株は業績/景気調整により上期に下落・下期に反転上昇
  • 日本の金利は穏やかに上昇基調(金融政策正常化の可能性あり)
  • 日本の株式は円安や値上げの業績恩恵による上昇と海外市場・金融政策変化による下落の綱引きの中で上期は上昇、下期は下落
  • ドル円について上期は円高方向ただししばらく高止まり(ドル円上昇が始まった1ドル115円付近まで)、下期は円高方向への動きが進む。ただし米国利下げや日本利上げが発生した場合、円高方向へ急激に動き1ドル105円を下回る。
  • 欧州圏はロシアウクライナ情勢に加え、金融引き締めにより経済的に苦しく株価低調。金利上昇余地があるも通貨は大きく上昇しにくい。
  • 中国は不透明感が強く、その影響を受けやすいオーストラリアも読みにくい。ただ、年始から大きく悪化するケースは中国のバブル崩壊シナリオくらいではないか。
  • 中国以外の新興国は米ドル高が一転すれば株価・通貨ともに上昇

これは各材料をもとにした市場の大まかな動きの予測ですが、私はこのような中長期の展望で市場全体の動きを予想し投資することはありません。確信できる材料にベットしていくスタイルですので、自分の投資先には影響しないのです。ただし、キャッシュ比率(言い換えれば組み入れ比率)や投資期間を決めるにあたっては、大きな流れを外さないようにしています。あくまで市場全体の予測結果を参考までに公開しているという点にご留意ください。

2023年における相場の先行き分析のお役に立てると幸いです。